第24回の紹介本は「風姿花伝」
猿楽師である世阿弥が記した猿楽(能の原型)の秘伝書です。
父である観阿弥からの教えをもとに、猿楽を体系化したもの。
僕は、能の事に関しては全く無知ではありますが、本書を通して学ぶことが多く、能楽以外にも共通するプロ意識というものを感じました。
場の雰囲気、時間帯などによって、魅せ方を変えたり
各年齢に合わせた稽古の仕方、心がけなど
具体的に書かれているものもありましたが、能楽のノウハウだけに留まらず、芸術論や、人生論として読んでも良い内容だと思います。
中でも、印象に残っている教えはやはり
「初心忘るべからず」
「秘すれば花なり」
読んだ時に、一体どれほど能楽や人、その他諸々の事を研究したんだろうと感動したのを覚えています。
要約した文を載せたいのですが、世阿弥が伝えたかったことを伝えきれないと思うので、気になった方は調べてみて下さい。すみません。
本書は世阿弥から一子相伝としてきたモノで、見ても良かったのかと思うような、まるで舞台裏を覗いている気持ちになりました。
古典なので、読みづらさはありますが、理解はできました。ただ、内容も奥が深く、難解な部分も。
一流の方の言葉には普遍的なモノが多く、自分が成長したり、何度も読み直すうちに解る部分もあるのかなといった印象を受けました。
都度、読み直したい一冊です。
読みやすさ★★
面白さ★★★
知識★★★
モチベーションUP★★★
- 作者: 世阿弥,野上豊一郎,西尾実
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1958/10/25
- メディア: 文庫
- 購入: 9人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (77件) を見る