第22回の紹介本は「六韜・三略」
前回に引き続き、中国の古典「武芸七書」の一つです。
孫子が好きな方、戦略、政治思想が好きな方にはオススメです。
六韜は文韜、武韜、龍韜、虎韜、豹韜、犬韜からなっている全60篇。
内容は、太公望が、周の文王と武王に対話形式で兵学を指南するというもの。
政治、戦略、戦術についての記述がされており、「戦わずして勝つのが上策」という基本姿勢は孫子と似ていますが、孫子よりも政治的な部分、民衆への対応などが多く見受けられました。
源義経が、鬼一方眼から譲り受けたという伝説や、中臣鎌足が暗唱するほど読み込んだという言い伝えが残っている書です。
ちなみに、兵法の極意の慣用句である「虎の巻」はこの虎韜からきているそうです。
三略は上略、中略、下略からなっており、こちらは政治思想、将のあるべき姿勢がメインの内容です。
道家的な思想も入っており、「柔能く剛を制す」の出典でもあります。
内容はある意味当たり前の事ばかりなのですが、実際に実践するとなると自分を律する必要を感じました。
この本を読んだ時に、ちょうどリーダー的な役割を担っていたので、自分に置き換えて読めて、面白かったです。
理想のリーダーはこんな感じかと考える良いキッカケになりました。
スライムの独断と偏見の5段階評価
(あくまで、主観の感覚です)
読みやすさ★★★
面白さ★★★★
知識★★★
モチベーションUP★★★★
- 作者: 守屋洋,守屋淳
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2014/09/11
- メディア: 単行本
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